降臨節第4主日

マリアのエリサベト訪問はマリアの召命物語の続きであり、クリスマスの喜びのニュースに先立っている。神の恵みはマリアを動かす。マリアはこの招きに答える。親類のエリサベトに神がなさったしるしを見るために。 みことばを聞いた弟子の“宣教のモデル”としてその喜びのニュースを他の人へ持っていく。
マリアがザカリアの家に入り、シャロームの挨拶を交わす。 それは、日常生活を円滑にする儀礼にとどまらず、相手への祝福となる。 二人の女性、つまり二人の母親とその胎児たちの出会いを記し、しかも、お互いに最も深い感情を表わすこのような場面は、聖書の他の物語には、ほとんど見られない。 不妊と呼ばれたエリサベトの悲しみや屈辱の体験は救いの喜びに変えられる。エリサベトはマリアとの出会いによって聖霊で満たされる。
エリサベトは聖霊に導かれ、 マリアを祝福で迎え、喜びの叫びで会話をはじめる。マリアを家で迎えるエリサベトが先に話し、マリアとその胎児は神に祝福されていることを述べる。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。」(彼女の祝福のことばは旧約聖書に由来する。エディト記13・18: 申命記28・4:サムエル下6・9)
相手のいちばんいいところを祝福するエリサベト。胎児たちもお互いの存在を喜びのうちに歓迎する。祝福の理由は主が約束してくださったことは必ず実現すると信じたことにある。
マリアはひとことも話さないで、まず、エリサベトのことばを心に納める“弟子のモデル”である。ルカは私たちに、奉仕をする前に聞くことの大切さをいつも強調する。その後で(ルカ1・46-56)マリアは神を賛美し、自分における神の偉大な業を感謝する。マリアの心に声を合わせて祈りたい。今日の集会祈願で黙想したい。「いつくしみ深く、小さなものに目をとめてくださる神よ、あなたはひとり子を遣わし、救いに飢え乾く世界を祝福で満たしてくださいました。主の降誕を迎える私たちが、その生涯にも結ばれますように。」

ルカによる福音書1章39-45節

2024年12月22日

主日の福音から

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