降誕後第1主日
「凄いね〜、きれいだね〜。」幼稚園くらいの子どもふたりとお母さんの楽しそうな声が聞こえてきました。ある町のある教会の入り口前にディズニーランドのような「馬小屋」が! 弾ける家族の声に誘われて近づいてみると、教会入り口の桜の木は、ユダヤのベツレヘムのどこかの洞穴のような岩屋と変じ、こんもりとしたその岩屋には、赤、青、黄色、紫色、オレンジ色、ピンク色……瞬時に変化する色とりどりの電飾で飾られ、その真ん中に、ヨゼフとマリア、羊飼い、むこうの方には博士たちの姿も見える、そんなキラキラの馬小屋が飾られていました。
「あぁ、まだ、幼子イエスさまは生まれていませんね。」わたしがそうお母さんに声をかけると、「あっ、そうなんですか?この左の男の人が大人のイエスになったのかと思っていました。」その日はまだクリスマス前だったので、「いえいえ、幼子イエスは、クリスマスの日に飾られるんですよ。こちらはヨゼフ、イエスのお父さん。こちらはマリア、イエスのお母さんです。イヴにはここで夜、ミサもあります。『き〜よし〜、この夜〜』と歌ったりするんですよ」と答えると、お母さんはたいへん驚いた様子で、「誰でも来ていいんですか?」とおっしゃるので、「もちろんです。いいんですよ」と答えました。
クリスマスは誰でも知っている。
クリスマスが教会に関係しているということも、なんとなく知っている。
とはいえ、クリスマスの経験はしたことがない。そんな中で、
この教会の、このキラキラ電飾の馬小屋は、この家族に、クリスマス経験の扉を開いてくれました。クリスマス・イヴにミサに行かれるかどうかはわかりません。でも、その日、きっと、教会では歌って、祈りが捧げられることを思い出してくれるのではないかと思います。
ヨハネによる福音書1章1-18節
2024年12月29日