降誕後第2主日

今日のみことばに登場する「東方の博士たち」は、占星術を行っている学者のようです。彼らは、何かいつもと違う星に気づきはるばるエルサレムまで出かけて行き、「お生まれになったユダヤ人の王は、どこにおられますか。わたしたちはその方の星が昇るのを見たので、拝みに来ました」と、ヘロデ王に尋ねます。
彼らは、東方から星の光に導かれてエルサレムまで来たのでしょう。ところが、そこまで来て星の輝きを見失ったのです。彼らは、あろうことかヘロデ王に「お生まれになったユダヤ人の王は、どこにおられますか」と尋ねます。当時のイスラエルは、ヘロデ大王とローマ皇帝によって治められており、民衆は彼らの圧政によって苦しみ、早く救い主が現れ自分たちを導く新しい王を待ち望んでいました。そんな民衆の動きを好ましく思わないヘロデ王やエルサレムの重鎮たちは、博士の質問にうろたえたのです。
ヘロデ王は、聖書に精通している人たちを集め、メシアがベツレヘムに生まれると言うことを博士たちに伝えます。博士たちは、華やかに栄えるエルサレムまで来て星を見失い、皮肉なことにヘロデ王によって新ためて「ベツレヘム」と言う目標に向かって歩むことで、再びその星を見つけることができます。
このことは、私たちの歩みにも共通することがあるのではないでしょうか。
私たちは、イエスをどこに見つけようとしているのでしょう。
私たちにとってイエスの所に導く「星の輝き」とは、いったいどのようなことなのでしょう。
博士たちは、再び見出した星を見て非常に喜びます。私たちは、生活の中でこの「輝く星」を見出し、イエスに出会う喜びを味わうことができたらいいですね。

マタイによる福音書2章1~12節

2021年1月3日

主日の福音から

前の記事

降誕後第1主日
主日の福音から

次の記事

顕現後第1主日