降誕後第2主日

降臨節になると、教会や家庭でクリスマスの馬小屋を準備することでしょう。それぞれ工夫を凝らして、イエスのご降誕をお祝いする準備をいたします。また、町中や洗礼を受けていない家でもイルミネーションを飾ってクリスマスを楽しんでいるようです。残念なことに日本では、クリスマスが終わると一転してお正月モードになり、デパートではおせちや門松などが出てきます。
しかし、私たちはクリスマスが終わってからもイエスの誕生を続けてお祝いいたします。その中で、クリスマス後の1月6日の【顕現日】はイエスが全世界に向けて現れたという祝いとして特に大切な祝日とされています。
きょうのみことばは占星術の学者たちが東の方からイエスを訪ねてくる場面です。彼らがヘロデに「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。わたしたちはそのお方の星が昇るのを見たので、拝みに来ました」と尋ねているのは、彼らが常に星を見ていたからではないでしょうか。歴史の中で出てくるピタゴラスやアリスタルコスそしてアリストテレスも天体の神秘に魅了された人たちでした。このように天体と人類の歴史は、紀元前という気が遠くなりそうな昔から密接な関係があったのです。
ですから、占星術の学者たちが天体の星を見て、「ユダヤ人の王」が生まれたことに気がついたのも不思議ではありません。ただ、彼らが「その星」に気づいたということが大切なのではないでしょうか。彼らは、ヘロデ王からベツレヘムへ送り出された後も天体を見ながら進んだことでしょう。みことばは「東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。学者たちはその星を見て喜びにあふれた」とあります。彼らは、ようやく「ユダヤ人の王」に会えるという喜びに満たされたのです。
私たちは、聖餐式の中でみことばやキリストの体を通して、また、日常の生活の中でイエスと出会っています。学者たちが「その星」を見て喜びにあふれたように、私たちもイエスに出会って彼らのように喜びにあふれることができたらいいですね。

マタイによる福音書2章1ー12節

2022年1月2日

主日の福音から

前の記事

降誕後第1主日