顕現後第1主日
今日の福音で、洗礼者ヨハネはイエスのことをこう言っています。「わたしよりも優れた方が来られる。わたしは、その方の履物のひもを解く値打ちもない。その方は、聖霊と火であなたたちに洗礼をお授けになる。」
民衆が皆、メシアを待ち望んでいて、洗礼者ヨハネこそがそのメシアではないかと考えていたそのような時に、ヨハネは人々がイエスの方に目を向けることを望みます。このようなヨハネの姿、姿勢に、あやかりたいものです。イエスは“聖霊と火で洗礼をお授けになる”とヨハネが言いますがどういうことなのでしょう。ちょうどこの時期、主の洗礼の時期は日本では一番寒い季節です。寒くなると、陽のぬくもりやストーブの暖かさ、コップに入れた熱いお湯のぬくもりがとってもありがたく感じられます。同じように、わたしたちのこころも冷えていくと温めるものが必要になります。それで、イエスはわたしたちのこころを温めてくださると、ヨハネが言っているように感じます。どのようにしてでしょうか?「民衆が皆洗礼を受け、イエスも洗礼を受けて祈っておられると……」
イエスは、わたしたちのただ中に来られます。わたしたちと一緒。一緒の道を歩んでくださいます。そして、わたしたちが祈る時、イエスも共に祈ってくださいます。そうすると……
「天が開け、聖霊が鳩のように目に見える姿でイエスの上に降って来た。すると、あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者という声が聞こえた」のです。
「あなたはわたしの愛する子。わたしの心に適う者」と、神さまの声が、昔も今も、天に、この地上にわたしたちのこころに響きわたりますように。
ルカによる福音書3章15-16、21-22節
2022年1月9日