復活日
週の初めの明け方。辺り一面を包む闇の中に、ほのかな朝日がさし込むころ。イエスが十字架上で亡くなった後、心が闇と無力さと悲しみで一杯になっている2人のマリアが、イエスの墓へ足を運びます。イエスを愛する心を携えて。
この2人の姿を見ていると、イエスを愛する心は、闇や無力さや悲しみに押しつぶされない、むしろそれらに勝るものであることが伝わってきます。
2人が墓に着くと、大きな地震が起こり、主の天使が現れます。墓の番人は震えあがって死人のようになりますが、主を愛する2人のマリアには、主の天使の言葉が聞こえます。
“十字架につけられたイエスは、復活された。”
2人は大喜びで急いで墓を立ち去ります。2人の心を覆っていた闇と無力さと悲しみは消え去り、光と喜びに包まれて2人は弟子たちのところへ、走ります。
すると、イエスが行く手に立っていて「おはよう」と声をかけます。
イエスの優しい声とまなざしに、2人は気がつきます。
“あのイエスだ。病人に手を差し伸べていやし、幼子を抱きかかえて祝福し、心の貧しい人は幸いだと教えてくれた、あのイエスだ。”
“イエスは生きている”と。
この喜びの便りを、主を愛する者に復活の主が現れてくださるこの希望を、心に携えて、私たちもガリラヤへ、日常の生活の中へ、兄弟姉妹に出会いに行こう。
ヨハネによる福音書20章1-10節
2023年4月9日