復活節第5主日

私たちは、人生の中でいろいろな出会いと別れを経験することでしょう。新学期や異動によって新しい人との出会いがあり別れもあります。また、好きな人との出会いや別れもあります。もしそれが、病気によって愛してやまない家族や友人との別れであるならば、言葉に表すことができないほどの辛さと悲しみとなることでしょう。
今日のみことばは、イエスが弟子たちに「わたしの行く所に、あなたは今ついて来ることはできないが、後でついて来ることになる」(ヨハネ13・36)とご自分がしばらくすると、十字架上で亡くなることを伝えた後の出来事です。
イエスは、動揺している弟子たちに「心を騒がせるな。……わたしをも信じなさい」と伝えられた後に「あなたがたのために場所を用意したら、戻って来て、あなたがたをわたしのもとに迎える」と言われます。これは、天の国に迎えるということでしょう。しかし、その前にイエスの【死と復活】があるのです。
イエスは【真の人】ですからご自身の気持ちを、「今、わたしは心騒ぐ。なんと言おうか。『父よ、わたしをこの時から救ってください』と言おうか」(ヨハネ12・27)と言われ、愛する弟子たちとの別れを悲しみ、辛い気持ちを表されます。
しかし、今日のみことばの中では、【真の神】としてのご自分と御父との関係を「わたしが父の内におり、父がわたしの内におられると、わたしが言うのを信じなさい。……また、もっと大きな業を行うようになる」と言われ、弟子がこれから宣教をすることを示されます。
今、私たちはイエスの復活を体験し、宣教という使命をいただきました。私たちが、イエスを信じ、聖霊とともに宣教をするとき、それは大きな業となるのです。イエスの内に御父がおられるように、私たちの中にイエスがおられることを感じながらみことばを伝えることができたらいいですね。

ヨハネによる福音書14章1-14節

2023年5月7日