聖霊降臨後第13主日

神が与えてくださるパンとぶどう酒を食べること。あらゆる食べものも飲みものも神の愛情深さによって私たちに授けられます。
私たちは、毎日の食べものをつつがなくいただけることに深く感謝するように、神から招かれて教会に入っています。
いのちを充実させて幸せに導くのが神の意図なのであり、その意図に気づく人はひたすら神に感謝するしかなくなるのです。神による愛の働きと、人間による信頼に満ちた感謝とが響き合う現場を見せてくださったのがイエス・キリストでした。
しかし、ユダヤ人たちは神の愛情に気づかないばかりか、感謝することに対しても鈍感なままです。それゆえ、イエス・キリストは必死になって、真実の呼びかけをユダヤ人たちに対して投げかけます。ユダヤ人たちはイエス・キリストの本気の生き方を眺めてまねすることで、神とのつながりを深めることになるのです。
神が食べものや飲みものを与えてくださることに気づいて感謝する姿勢を箴言が教えてくれます。そして、イエス・キリストをとおして父である神に感謝することの意味深さをエフェソの教会への手紙が思い出させてくれます。
自分の都合で生きるだけではなく、イエス・キリストの必死の呼びかけに集中して神とのつながりに気づくことが大事です。私たちが、もしも自分のことだけを考えているのならば、イエス・キリストの必死の叫びに対しても無関心で邪魔なものとして避けることになりかねません。自分の関心に埋没するためにイエス・キリストをはねのけて無視することは、神とのつながりを断ち切ることになりかねません。しかし、イエス・キリストは自分といういのちの糧としてのすべてを相手にまるごと与えようとして、今日も、必死に語りかけてくださるのです。

ヨハネによる福音書6章53-59節

2024年8月18日