大斎節第3主日
この箇所を読んで静かに思い巡らしていると、気づきのようなものが現れてきました。
旧約時代の人々の「罪深い人が災難を受ける」ことや「災難を受けるのは、その人や先祖が罪深いからである」という考えの奥には、「私が災難を受けないのは、私や先祖が罪を犯さず正しい者だからだ」という考えがあるような気がします。
この考えは、今を生きる私たちの中にもあるのではないでしょうか。それは人との関わりの中で時々現れる「私は正しい」という考えで、その考えからは相手に対して批判や疑いが湧きあがることもあり、その先には分裂さえあるような気がします。
また、「あなたがこうなったのはあなたに原因があり、私には関係ない」という考えも、「あなた」への優しさや憐れみ、慈しみは生まれないと思います。
この状態をイエスは「滅び」と言われているのではないかと感じました。イエスは「あなたがたも悔い改めなければ、皆同じように滅びる」と二回繰り返し、私たちに呼びかけられます。
私は神の愛の中で生きる、ゆるされた罪人であることを忘れないようにとイエスに言われたような気がしました。
ルカによる福音書13章1-9節
2025年3月23日