復活節第5主日

イエス・キリストによる新しい掟は相手を縛るものではなく、むしろ相手を積極的に活かす自発性を発揮させます。禁圧ではなく、むしろ自由な奉仕をうながす励ましとして、イエス・キリストは相手を後押しします。
イエスが弟子たちを愛したように、弟子たちもイエスと同じ姿勢でおたがいに愛し合うことが新しい掟です。相手を、こよなく大切にすることが、愛することです。つまり、相手を尊敬して丁重にあつかうことが、弟子たちの新しい生き方となるのです。

イエスの弟子であることは、相手を大切に支えることなのであり、新しい掟を生きつづける絶え間ない努力においてこそ実現するのです。ということは、他者を大切に処遇していないときには、弟子らしさが失われていることになるわけです。

相手を励まして、新しい掟を授けたイエス・キリストのまごころは、今日も朗読をとおして私たちによって再確認され、愛情深い働きを洗練させつつ新しい時代を切り開きます。

相手を尊重して丁寧に関わる姿勢を見直し、今日、生き始めるときに、私たちも弟子となることができます。今日のキリストの働きを支える弟子としての私たちの姿勢が、この世のよどんだ罪深い現実を変革し始める出発点となるのです。

ヨハネによる福音書13章31ー35節

2025年5月18日

主日の福音から

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