復活節第6主日
イエス様は「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたに全てのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起させてくださる」とご自分の代わりに聖霊を送ってくださることを約束してくださいました。そのあと「事が起こったときにあなたがたが信じるようにと、今、その事の起こる前に話しておく」と話されます。ご自分の受難を前に、弱々しい弟子たちのことを慈しみ、愛しぬくイエス様の姿が、心にしみわたります。
今を生きる弱々しく、疑い深く、信じきれない私たちにもイエス様は同じように、慈しみと愛をもってこの御言葉を告げられているのではないでしょうか。私たちは自分の人生を歩む中で、この聖霊をどれほど信頼しているでしょうか。この世は信頼できそうなものであふれています。私たちの心の中が、この世の信頼できそうなものでいっぱいになっているなら、聖霊を感じ、受け取るスペースはないのではないでしょうか。毎日の祈りの始めに、神との静まりの時を持ち、過去の思い煩いや未来への不安から離れ、ただ、「今」神からいただいている命を感じてみてはどうでしょうか。そこには確かな神とのつながりが生まれるような気がします。
イエス様は「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしのっ平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな。『わたしは去って行くが、また、あなたがたのところへ戻って来る』と言ったのをあなたがたは聞いた」と続けておっしゃいます。「『世が与えるように与えるのではない』平和」が与えられる時、心が騒いだり、不安や恐れを感じることがあると思います。そのような時、神が私のもとに戻って来てくださることを信じましょう。毎日少しずつ神とのつながりを深め、真理ではないものを手放しながら、「全てのことを教え、神が話したことをことごとく思い起させてくださる」聖霊を受け取ってまいりましょう。
ヨハネによる福音書14章23-29節
2025年5月25日