降臨節第2主日
私たちは、何かしら【罪】を犯しています。ある方と話をしていたとき、「私は罪を犯したことはありません」と言われるのを聞いたことがあります。確かに、日常生活の中で余程のことがない限り、【罪】を犯すことはないでしょう。たとえば、人を傷つけたり、盗みをしたりなどいわゆる社会の中でいう【罪】は、普段犯すことはないのではないでしょうか。
さて、今日の福音は、イエスさまはまだ登場していません。イエスさまの代わりといったら何ですが、洗礼者ヨハネが現れて、ユダヤの荒れ野で「悔い改めよ。天の国は近づいた」と宣べ伝える場面です。人々は、エルサレムとユダヤ全土から、また、ヨルダン川沿いの地方一帯から、ヨハネのもとに来て、罪を告白し、ヨルダン川で洗礼を受けていました。
彼らの中には、徴税人や遊女など、人々から【罪人】というレッテルを貼られた人もいたでしょうし、自分の中にある【罪】を意識していた人もいたことでしょう。また、仕方なく「律法」の規定を行うことができない人もいたのかもしれませんし、自分の弱さからついつい【罪】を犯してしまった人もいたのではいでしょうか。ヨハネは、そのような人々に対して【洗礼】を授け、「罪の束縛」から解放していたのです。
私たちは今、礼拝では「降臨節」を歩みながらイエスの誕生を待ち望んでいます。私たちは、ヨハネの「悔い改めよ。天の国は近づいた」という叫びに心の耳を傾け、相応しい心でイエスをお迎えすることができたらいいですね。
マタイによる福音書3章1-12節
2025年12月7日

