顕現後第5主日

今日の福音では、イエスと最初の弟子たちとの出会いの物語が描かれています。イエスは、神の言葉を聞こうとして集まってきたたくさんの人たちのために、 漁師たちの舟を借りて、舟の上から話をされます。
人々に話をされる一方で、夜通し苦労して働いて漁に出かけたが、何もとれなかった漁師たちの心の痛みと疲れ、落担・悲しみをイエスは見て、心にとめられます。そして漁師の一人、シモンに声をかけられます。「漁をしなさい」と。
漁師たちがその通りにすると、網が破れそうになるほどのたくさんの魚がかかります。ここで心打たれるのが、 一そうの舟では足りないのでもう一そうの舟にいる仲間にも声をかけ、一緒に網をひきあげる場面です。二そうの舟が沈みそうになるくらいに、舟に魚がいっぱいになります。
イエスが示される神の恵みは、本当に満ちあふれるほどで、 その恵みを他の仲間と分かち合うべき、とても豊かなものなのです。 このことに気付いたシモン・ペトロは、イエスにこう言います。「主よ、わたしから離れてください。わたしは罪深い者なのです。」イエスは、そのシモンに対して、「そうだ、あなたは罪深い」とか「わたしはあなたの罪を知っている」などと言われません。
そうでなく、「恐れることはない。今から後、あなたは人間をとる漁師になる」と言われます。
私たちは皆、罪深い者ですが、イエスはこの私たちを招き、イエスと共に歩むようにと呼んでくださいます。

ルカによる福音書5章1-11節

2025年2月9日

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