復活節第3主日
季節は、「春」となって、花が咲き、木々の新緑が私たちの目を和ませてくれています。教会の暦も「復活節」を過ごし、心と体が晴れやかな気持ちになっているのではないでしょうか。では、福音の弟子たちはどうだったのでしょうか。「イエスが死者の中から復活した後、弟子たちに現れたのは、これでもう三度目である」と書かれてありますが、弟子たちの生活は、復活したイエスに出会ったにも関わらず、ガリラヤに戻り、イエスと出会う前の普通の暮らしをしていたようです。彼らは、「わたしは漁に行く」と言うペトロの言葉に賛同して漁に出かけていきました。彼らは、復活したイエスに出会い、聖霊を受けていたのですが、まだ何をしたらいいのか分からなかったのではないでしょうか。あるいは、自分たちがいただいている恵みに気づいていなかったのかもしれません。弟子たちは夜通し漁をしますが一匹も捕れず、戻ってみると、岸辺でイエスを見ますがまだイエスだとは気づきません。彼らは、イエスの「舟の右側に網を打ちなさい」との言葉に従って網を打ち、多くの魚が捕れた体験をして初めて「主だ」と気づいたのです。私たちは、日常の中でこの【主】に気づく感覚が大切なのかもしれません。
さて、イエスは弟子たちと共に食事をした後、ペトロに三回も「わたしを愛しているか」と質問されます。今日の福音のすぐ後に出てくる箇所です。この【三回】というのは、ペトロがイエスを三度知らない、と言った回数と言われているようですが、イエスがペトロに改めて使徒としての【誓い】の確認をしたのでないかとも思えるのです。イエスは、「わたしを愛しているか」という質問の後に「わたしの羊を飼いなさい」と言われ、最後に「わたしに従いなさい」と言われています。福音は、私たちが洗礼、堅信を受けた後にキリストの【弟子】として、日常の生活の中で「主」に【気づき】、「イエス」からの「わたしの羊を飼いなさい」という【使命】を果たしていくようにと私たちに気づかせてくださっているのではないでしょうか。私たちは、日常の生活の中で、イエスからいただいた【使命】を忠実に果たすことができたらいいですね。
ヨハネによる福音書21章1-14節
2022年5月1日