顕現後第2主日

今日の朗読のテーマは、神の呼びかけです。神との出会いは、いつも神が先に人に呼びかけ、訪れてくださり、ご自分を示されることによってはじまります。神から近づいてくださるのでなければ、私たちには神のことは分かりません。神が呼びかけてくださるので、私たちは神との出会い、対話に生きることができるようになります。今日、神はあなたにどう呼びかけてくださっていますか。今日の旧約聖書は、祭司エリのもとに預けられた少年サムエルが、神の言葉を受けた時のことが述べられています。サムエルは、紀元前1050年ごろ、イスラエルに対するペリシテ人の圧迫が頂点に達したころに、民を導いた預言者です。今日読まれるサムエル記上3章の冒頭には、「そのころ、主の言葉が臨むことは少なく、幻が示されることもまれであった」とあるように、当時の人々の宗教的状態は必ずしも良いものではありませんでした。祭司エリの2人の息子もその務めをなおざりにし、悪行にふけっていました。そのような時に、民の指導者としての召命を受けたサムエルの記事が、今日読まれるのです。今日の朗読箇所がよく分かるためには、サムエルの誕生から エリのもとに預けられた過程が書かれている1章から読まれることをお勧めします。エリのもとで成長するサムエルに、ある夜神が臨むのです。まだ神を知らない、神の言葉の託宣を体験したことのないサムエルは、神の声を祭司エリの声と思い、エリの所へかけつけます。エリは呼ばれているのは神であると気づき、彼にどのように応えたらよいかを指導します。神の呼びかけを受け、応答する少年サムエルの祈りの姿は、絵に描かれ、キリスト者を越えて世界中の人々から愛されています。この絵は私たちを祈りに誘います。今日、このイメージを前に、「主よ、お話しください。僕は聞いております」と祈りましょう。

ヨハネによる福音書1章43-51節

2024年1月14日

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